根本にある「人が好き」 という想いが大事。

従業員が顧客満足を得るようにホテルが従業員満足を得ることも重要
面談では、業務上の悩みや、職場環境、キャリアプランに関する相談も受け付け、従業員が安心して仕事に取り組める環境を整えました。また、リーダー層には、チーム全体のモチベーションを支える方法や、メンバーの強みを活かす方法を伝える研修も実施。この取組みにより、従業員一人ひとりが自分の役割を理解し、やりがいを再確認できたことが大きな成果です。
そんな試行錯誤を続けるうちに規制がなくなって、国内外からたくさんのお客様をお迎えできるようになり、私たちはみな、二度目の開業日を迎えたような緊張感と晴れがましさ、喜びにあふれました。
パンデミック後も、お客様を想う気持ちやホスピタリティの考え方自体は変わりませんが、オペレーションには大きな変化がありました。コロナ下は国内からの短期滞在のお客様が多く、どうしたら長期滞在の海外からのお客様に満足して頂けるかを改めて考えなければなりませんでした。
世界中が日本の「おもてなし」に期待するため、日本のホテルスタッフには非常に高い能力が求められます。それに比例し、従業員が雇用主のホテルに求める水準も上がりますから、ワークライフバランスや、従業員の想いを大切に受け止め、対応しています。たとえば仕事に関する意識調査を年に二回実施。遠慮なく本音を言ってもらえるよう匿名調査ではありますが、意見は一つもおろそかにせず、真摯に解決方法を探り、ベストな働き方を考えます。
従業員がお客様からの満足を獲得するように、雇用主も従業員からの満足を獲得すれば、お互いが高水準なものを求めあい、ともに切磋琢磨し、ハイレベルな循環を創り出せるでしょう。
スキルや知識よりも接客が好きであることが大切
スキルや知識はトレーニングで習得できますが、それだけではお客様に本当に喜んで頂くことはできません。根本に「人が好き」という想いがあることが絶対に必要なのです。
たとえば、スタッフがお客様の困りごとにいち早く気づき、想像以上のサービスを提供した結果、感謝の言葉を頂くとともにリピーターとして再訪を頂くことがあります。 人が好きだからこそ、誰かが困っている時や何かを求めている時に、率先して動けるものですし、それこそがホテルマンとしての資質なのです。
ですから、面接や採用時には、候補者のちょっとした言葉や態度を見逃さないように気をつけていて、「人が好き」という特性や、相手を思いやる気持ちが表れているかを注意深く観察しますよ。
お客様と接するホテルマンにとって、人とかかわる喜びを感じられることが何よりの武器なのです。
異文化を理解し、学ぶことを楽しめればどんな仕事でも成功します
もしかしたら拍子抜けされるのではないかと心配していたのですが、学生たちは好奇心いっぱいで、学ぶ意欲を旺盛に見せてくれましたので、とてもよい刺激を受けました。
ホスピタリティ業界をめざす人は、異文化を理解し、学ぶことを大いに楽しんでください。たとえば、あるスタッフは外国人のお客様にその国の文化や言葉で接することで、信頼を得ることができました。
このように、異文化への興味を持つことがやがて自然なコミュニケーションを生み、ホスピタリティの向上に大変役立つのです。とても基本的なことではありますが、学ぶこと自体に喜びを感じられる人は、どんな仕事でも成功するでしょう。
そしてたくさんの人と会い、コミュニケーション能力を磨いていってください。相手が何を求めているのかを察知し、積極的に動くことは、どんな場所でも活かせる重要なスキルです。 日常の小さな場面からこの力を磨き続けることが、みなさんにとっての大きな成果へとつながるでしょう。

























