トップ・パティシエ&卒業生対談 大阪キャリナリー製菓調理専門学校

大阪製菓カフェ&調理専門学校(2021年4月より大阪キャリナリー製菓調理専門学校から変更予定)

トップパティシエ

卒業生対談

世界で活躍する業界トップシェフと、就職後もコンテストや現場で挑戦を続けている卒業生が
コンテストに挑戦する意味や仕事について語り合います。

トップパティシエ&卒業生対談
  • クラブハリエ日牟禮館
    2016年卒業
    真崎さん

  • パティスリー タダシヤナギ
    オーナー
    柳 正司シェフ

  • 有限会社 五感
    2016年卒業
    深浦さん

  • 株式会社ロイヤルホテル
    (リーガロイヤルホテル)
    2015年卒業
    坂本さん

柳 正司シェフ

パティスリー タダシヤナギ
オーナー
柳 正司シェフ

1998年 神奈川県海老名市に「パティスリー タダシ・ヤナギ」をオープン。
国内・海外の各種コンテストに参加し、優勝を含め様々な賞を受賞。
長年、パティシエとして活躍され、製菓業界を牽引してきた業界トップシェフであり、その功績が評価され、2015年厚生労働大臣表彰「現代の名工」も受賞。様々なプロの製菓コンテストで審査員も務める中、滋慶学園グループの食の学校全9校で競われる製菓コンテスト「クープジケイ・ドゥ・ラ・パティスリー」でも審査委員長をご担当。

作って、
おいしいと喜んでもらうのが好き

トップ・パティシエ&卒業生対談
トップ・パティシエ&卒業生対談
柳シェフ

滋慶学園9校で競う洋菓子コンテスト「クープジケイ・ドゥ・ラ・パティスリー」( 以下クープ)で、1 年目から審査委員長をやらせていただいています。ずっと洋菓子の世界で生きていると思われるのですが、実は僕は高校を卒業して、調理師の専門学校からスタートしました。皆さんははじめからパティシエ志望ですね。

真崎

はい。私は通っていた保育園の七夕の短冊に「ケーキ屋さんになりたい」と書いたくらい、幼い頃からケーキが大好きでした。またテレビ番組で、お菓子でできた人形を見て感動し、ますます憧れました。

深浦

私は小さな頃から、母とケーキやお菓子作りを楽しんでいました。作って食べてもらうことそのものが好きだったので、学校では調理と製菓が両方できる学科に入りました。お菓子の道に進もうと思ったきっかけは、クープへの出場です。例えばケーキなどの焼き物は、生地の混ぜ具合や温度、オーブンに入れる時間で仕上がりが大きく変わります。繊細で難しいけれど、だからこそできるようになりたくて、すっかりお菓子作りに魅了されました。

坂本

私も幼い頃から母とお菓子を作っていましたが、父が料理人なんです。ある日、シュークリームのカスタードクリーム作りに失敗したのですが、そこへ帰宅した父がササッと作り直してしまいました。しかも短時間で、でもおいしいから悔しくて!本を買って勉強しました。そうして上手に完成したお菓子をおいしいと食べてもらえる時が一番幸せだったので、当たり前のようにパティシエを目指しました。

多くの教えが現場で活きる

トップパティシエ&卒業生対談
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坂本

学生時代の学びで、今も自分を支えてくれているのは、クープで準優勝した時に柳シェフにいただいた言葉です。アメ細工で苦労した巻き数の多い「バラの花」を、「一生懸命練習したことがよくわかるよ」と認めてくださったんです。うれしくて、今も私の自信になっています。

柳シェフ

励みにしてくれて私もうれしいです。一生懸命頑張った学生が賞を取って涙する姿を見て、毎年もらい泣きするくらい、私にとっても思い入れのあるコンテストです。

坂本

コンテストに出場した経験は、現在の仕事にも生きていると思います。コンテストのために習得した技術が、すぐに仕事に結びつくとは限りません。でも技術を磨くために練習を積み重ねた日々や、励ましあいながらみんなで努力し続けた経験があるからこそ、今も頑張れています。また、クラブハリエの山本グランシェフから「心を素直にして、すべて吸収しなさい」と何度も教わりました。実際、思い通りの形にできず悩む私に「じゃあこうしてみたら?」とアドバイスをくださり、やってみると理想通りに仕上がることがよくあったのです。あの教えがあったから、職場で先輩に注意されても、反発せずに一度素直に受け止めることができています。「そうか、私のあの行動がいけなかった」と冷静に分析できるし、次に活かすことができるんです。

柳シェフ

素直な心は、いくつになっても大切です。

トップパティシエ&卒業生対談
トップパティシエ&卒業生対談
深浦

私も「素直」さはとても大切だと思います。2018 年に職場からヌーベル・パティスリー・デュ・ジャポン技術コンテスト、ジュニア規定部門のチョコレートで出場させてもらって金賞を頂きましたが、もう準備段階から分からないことばかりでした。ですから指摘やアドバイスは全部素直に聞くよう努力しました。なかには先輩のアドバイスに耳を貸さず、自己流を貫く人もいたそうですが、満足な結果を残せなかったようです。言われた言葉を受け入れ、やってみる大切さを実感しています。

真崎

在学中、講師の方が印象的なことをおっしゃいました。「お菓子作りがうまくいかない時は、お菓子に『今日もかわいいね』などと話しかけてみましょう。うまくいきます」。お菓子への愛情あふれる言葉で、私ももっと愛をもってお菓子に接していきたいです。

柳シェフ

お菓子作りの現場では、言葉によるコミュニケーションがとても重要。例えば15 時までに仕上げるお菓子が放置されていれば、これは大丈夫ですかと、言葉に出して積極的に情報を共有することが大切です。ミスの予防にもなりますからね。

人とのつながりが、
仕事の幅を広げる

トップ・パティシエ&卒業生対談
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柳シェフ

ところで、皆さんはもう働き始めて4、5 年目になりますね。将来、どんなパティシエになりたいですか。

深浦

私にも尊敬する人がいるように、これからは私自身が尊敬される人になりたい。後輩も増えて、自分の技術を磨くことも大切ですが、「深浦さんのようになりたい」と思ってもらえるよう人間性も磨いていきたいです。

真崎

ガラス張りの中で作業していると、ガラスの向こうで子どもたちがキラキラした表情で私の手元を見つめています。私は、彼らの憧れの存在になれたらと思います。「将来パティシエになりたい」と思ってもらえたらうれしいですね。

坂本

私はお世話になったシェフや先生たちに、自分が頑張っている姿を見せていきたい。そして、気にかけてもらえる存在であり続けたいです。

柳シェフ

周囲にかわいがられることは、円滑な人間関係を作るために大切で必要なスキルです。将来坂本さんが自分の店を出した時、どれだけの人に宣伝してもらえるか。また良いシェフを探している人に、「坂本さんはいかがですか」と推薦してもらえるか。これはとても大事です。いくら良い技術を持っていても、みんなから認められなければ成功したといえないからです。皆さんもぜひ、愛されるシェフになってください。そして、たとえコンクールで大きな賞を受賞した後も、お世話になった方々のおかげという謙虚な心を忘れないでくださいね。